西鉄バスの「スマートバス停」をめぐる
つい最近の話ではありませんが、昨年から西鉄バスと安川電機(いずれも関連会社)が共同して「スマートバス停」の試験運用を行っています。
「時刻表を貼る」のが基本のバス停を、デジタルサイネージ化したもの。
時刻表に限らず多様な内容の表示が可能になり、更新や監視もリモートでできるので、広告を充実させたり、臨時の運行情報や非常時の情報提供が可能になります。「貼替」に要する労力を減らす意図もあるとか。
まずは小倉駅近くの米町バス停。
門司方面や砂津(車庫)へ向かうバスがひっきりなしに来るバス停です。
見やすい位置に、当日のダイヤ(今日は日曜日)が表示され、さらに直近の時間帯は太字で強調されています。
こういうことができるのは電子化の強み。
砂津行きに関しては簡略表示(まぁ来たバスに乗れば必ず行きますし)
門司方面のバスに関しては接近表示も出ています。
一番下は、平日・土曜日の時刻表と、路線図や営業案内が切り替わるようになっていました。ここの情報は状況によって切替可能なのでしょう。
米町(矢印)の奥に見える砂津(観覧車のところ)にもスマートバス停が設置されているとのこと。
上に屋根のようにソーラーパネルが載っているのが、明和町バス停。
電源供給のないところに設置する「エコタイプ」とされています。
「スマートバス停実証実験」とありますが、市販の電波時計っぽいものが組み込まれていたり、北九州マラソンに伴う運行変更については紙が貼ってあります。
時間帯による強調表示がない、接近表示がない、という違いもありますが、全体に表示が暗いのが気になりました。明るくすると電源容量が厳しいのか…
スマートバス停を一般化しようと思えば、このタイプのコストや信頼性が鍵になりそうです。
スマートバス停が設置されていることを思い出したのは、先日からスマートバス停にさらに自動販売機を一体化したものが設置されているから。
こいつは黒崎バスセンターにあります。
普通のバス停の標柱も残してあって、右隣のでかいやつが自動販売機一体型スマートバス停。下に飲み物の表示があるのがポイント。
伊藤園とのコラボです。
バス情報に関しては、時間帯に合わせた強調表示がされていますが、残念なのは接近表示の字が小さく、フォントがつぶれていたこと。このパネルに最適化されていないという印象。
お茶を購入してみましたが、残念だったのは、近未来的な形のくせに、現金決済しか対応していないこと。
QRコード決済までとは言いませんが、どうせならnimocaなどICカードには対応しておいてほしかったですね。プロトタイプなのでそこまでコストをかけられなかったのかな?
今のところはバス停の標柱と、普通の自販機に挟まれて肩身が狭そうですが、省スペースとか、災害対応などに力を発揮することを期待します。
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