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2013年6月29日 (土)

ウミガメの交雑が問題とする記事がある一方で、ブラックバスの放流を続ける湖もあり…

今日の新聞から

雑種ウミガメの産卵確認 国内初、鹿児島県龍郷町

 NPO法人「日本ウミガメ協議会」は28日、いずれも絶滅危惧種のアカウミガメとタイマイが交雑したとみられるウミガメの産卵を、国内で初めて鹿児島県龍郷町(奄美大島)の海岸で確認したと発表した。
 雑種は一代限りなら純系に影響はないが、繁殖して子孫ができると純系との交雑が進み、純系の個体が減る恐れがある。協議会は県の許可を得て産卵場所を保護しているが、ふ化しても海に帰さない方向で検討する。
(中略) 雑種の目撃情報は国内で年間2、3例あるが、産卵が確認されるのは世界的にはブラジルに次いで2例目。
 雑種はタイマイより一回り大きく、頭の大きさや色はアカウミガメに似ている。甲羅は縁がとがり、模様も瓦状に重なるタイマイの特徴を備えている。主任研究員の石原孝さん(32)は「自然のかく乱につながる危険性もあるので海に戻すべきではない」と話した。
 協議会は産卵した卵のうち20個を回収して人工ふ化の実験を開始。海岸の卵も経過観察し、ふ化した子ガメに繁殖能力があるかなどを調べる。
=2013/06/29付 西日本新聞朝刊=

Kame問題の雑種のウミガメの産卵シーンも載っていました。

交雑が種の保存に対する懸念の一つとして挙げられることはあります。

例えば、和歌山県でニホンザルとタイワンザルの雑種が確認され、台湾ザルおよび「混血」のサルは捕獲・安楽死の方針とされました。

このケースは遊園地から逃げて野生化したタイワンザルが原因とされており、いわゆる外来種の問題の一つ。陸続きでなく、自然にやってくることはないタイワンザルが、日本固有種のニホンザルの「純血」を脅かすということがよろしくないとされています。

今回のウミガメの件は、もともと一続きの海で、生活圏も重なるものどうしの交雑ですから、正直な感想を言えば、「今までもあったんじゃないの?」といったところ。

ウミガメの交雑に関しては、次のような論文を紹介しているブログを見つけました。

Nuclear markers reveal a complex introgression pattern among marine turtle species on the Brazilian coast
Vilaça et al. 2012
Molecular Ecology, 21(17), 4300–4312.

この論文では、1970年代にブラジル周辺で起こった急激なウミガメ個体群の減少をその要因として指摘しています。繁殖期のオスのウミガメはボンベ背負ったダイバーをメスのウミガメとカン違いして交尾しようと迫ってくることがあるくらい見境いがないらしいです。このような繁殖期のオスのウミガメ、1970年代の急激なボトルネックによって同種の交尾相手が少なくなり、アカウミガメもアオウミガメも見境いなく交尾した結果が今こうして現れているのでは、と。

個体数がそれなりに保たれていれば、自然に同じ相手の種と結ばれる(違う種や雑種は交尾の相手として選ばれにくい?)が、相手が見つからないとなると「似ているカメならなんでもいい」となっちゃうのでしょうか。「種の保存」「生物の多様性や固有性」を是とする方々には由々しき問題でしょうが、環境に適応して生き残るという生物の進化の系譜からすれば当然の行動と結果、という考えもできます。

人間の世界だって、人の移動が盛んになった結果、国籍や人種をまたいだ結婚が起こります。それをダメだとは言えませんよね。

ウミガメをめぐる環境の変化に人間が無関係とはいえませんから、「何かしないと」とという気持ちも分かります。しかし、ウミガメの世界に国境はなく、またウミガメの移動に人の介入がない以上、あくまでも自然界で起こっていること。基本的には「見守り」で良いのではないかと考えます。

別の方向に進んでいる問題をもう一つ。

ブラックバス放流、山梨県が容認 河口湖などで継続へ

 山梨県は28日までに、富士山麓の河口湖、山中湖、西湖で地元漁協が行っている外来魚ブラックバスの放流を、来年以降も認める方針を決めた。来月3日に、内水面漁場管理委員会に「漁場計画」を諮問する。ブラックバスは釣り愛好家に人気があるが、日本魚類学会などは「生態系に影響を及ぼす」として、継続を認めないよう県に要望していた。
 2005年施行の外来生物法は、ブラックバスの放流を禁止。しかし山梨県の3湖と神奈川県の芦ノ湖では、法施行前から漁協が漁業権を持ち、例外的に放流が認められた。3湖では釣り人から遊漁料を徴収している。
2013/06/28 18:12   【共同通信】

「漁業権」や「入会権」といったものは伝統的に地元の漁業者や狩猟者(今では漁協など)に認められてきた権利。これを否定するつもりはありませんが、基本的には獲って(採って)食べるもの(=乱獲されたり、環境を荒らされて、とれなくなると困るもの)およびそれに付随することの権利と思っておりました。

漁協が漁業権を盾にして、自分たちがとるわけでない(釣ることの醍醐味はあるが、釣った魚に商品価値はない)ブラックバスを餌に、余所から来た人から遊漁料を徴収するというビジネスが成立しています。バス放流に関しては「河口湖はそういうところだ」との共通認識が形成されているのなら巨大釣り堀として認めても良いのではないかと思いますが、それならば収益事業として漁協ではなく一般の法人に任せてはどうですかね。

Yellow

小倉駅に到着したドクターイエローです

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